盛者必衰は世の常だと十分理解している。若手の台頭に胸のすく思いもする。だが、特にスポーツで無敵の強さを誇った選手が衰えを見せ、かつての勢いに陰りが漂う姿を見ると、寂しくもなる

▼最近男子プロテニスの錦織圭選手が世界で実力を発揮し、ファンを沸かせている。一方で史上最強とも言われたスイスのロジャー・フェデラーが勝てない。四大大会は欠かさず観戦していたが、彼の勇姿に触れる機会が減ったのは残念だ

▼頂点を目指す選手の憧れであり、いつか倒すべき存在として攻略されるのだから苦戦は必至だ。全仏大会は“弟分”のバブリンカに準々決勝でストレート負け。厳しさを見せつけた

▼県内では全国出場を懸けた県高校総体が6日終わった。汗と涙、多くの笑顔と声援の中で熱戦を繰り広げ、高校生らが一喜一憂した様子は紙面恒例の「熱闘アルバム」で紹介された

▼試合の息を飲む一瞬、仲間と絆を確認し、地に体を投げ出し悔し涙に暮れる様子など、真剣に打ち込む姿に目を奪われる。相撲や水球、サッカーでは常勝校を制しての初優勝や、14年ぶりの栄冠に輝いた高校も

▼常にトップでいるのは難しくとも、夢を手中にすべく挑戦する情熱に人々は魅了される。先輩を下したバブリンカは全仏で優勝を飾った。強者が敗れねば新たな時代は来ない。(儀間多美子)