【東京】翁長雄志知事は10日、首相官邸や関係省庁を訪ね、3月末に返還された西普天間住宅地区(宜野湾市)の跡地利用の中核となる国際医療拠点の形成に向けて国家戦略と位置付け支援するよう要請した。菅義偉官房長官は同地区に隣接するインダストリアル・コリドー南側部分の早期返還に向けて、米側と交渉していることを明らかにした。岸田文雄外相も同部分の早期返還に意欲を示した。要請には佐喜真淳宜野湾市長、大城肇琉球大学長が同行した。

 岸田氏はコリドー地区を来春に改定予定の統合計画に返還時期を明示することも含め、米側との交渉を進める考えを示した。翁長知事と岸田氏は初の会談。

 要請では名護市辺野古の新基地建設問題は話題に上がらなかった。

 菅氏は要請で「安倍政権として沖縄の基地負担軽減と振興のために『できることは全てやる』との姿勢だ」とし国際医療拠点も全力で進める考えを示した。

 翁長知事は要請後、政府の協力姿勢を評価。新基地建設問題と振興の関連性について「基地問題は基地問題、振興は振興として政府と意見交換しながら前に進めていきたい」との考えを示した。

 菅氏も会談後の会見で「(基地と振興を)切り離して、必要なことは全力で取り組みたいと思う」とリンク論を否定した。