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  • 翁長知事が辺野古埋め立て承認撤回は「法的に可能」と初言及
  • 「県の公益が国の公益を上回れば撤回できる」とした
  • 「取り消し」に固執せず幅広く対策を検討する

 翁長雄志知事は11日、沖縄を訪れている日本記者クラブ取材団、共同通信加盟社論説研究会のメンバーと相次いで会見し、名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認の「撤回」について「県の公益が国の公益を上回れば撤回できる」と、初めて具体的に言及した。「県内の主だった専門家が法律的に可能と言っている」と根拠を挙げた。

日本記者クラブ取材団を前に会見する翁長雄志知事=11日午前、那覇市・県市町村自治会館

日本記者クラブ取材団を前に会見する翁長雄志知事=11日午前、那覇市・県市町村自治会館

 同時に承認の「取り消し」に踏み切った場合、「沖縄防衛局が(公有水面埋立法を所管する)国土交通省に訴え、国交省が『なるほど』と取り消しを差し止めすることも考えられる」と指摘。「取り消し」に固執せず、「撤回」を含め、幅広く対策の検討を進めていると説明した。

 知事は承認の権限を与えられていることから、行政法規の一般論として、承認の手続きや内容に瑕疵(かし)を認めれば「取り消し」、承認後に公益を害する事由が生じたと判断すれば「撤回」できると言われる。

 撤回をめぐっては、県内の弁護士や行政法の研究者5人でつくる撤回問題法的検討会が5月に「撤回で生じる国の不利益を考慮しても、県の公益が高いと認められる時には承認を撤回することができる」などと根拠をまとめた意見書を県に提出していた。

 翁長氏は会見で「後天的な利益で、しっかりしたものがある場合は撤回できるとなっている」と述べた。

 会見には、全国の地方紙記者や論説委員らが参加。翁長氏は昨年の県内選挙で辺野古新基地反対の候補者が当選したことから「県民理解のない新基地は造れない、造らせない」と強調。計画を強行する政府の姿勢を批判した上で、「沖縄問題を沖縄だけに閉じ込めず、民主主義や人権、地方自治の観点から全国に伝えてほしい」と要望した。