米軍普天間飛行場の移設をめぐり、「辺野古が唯一の選択肢」との文言が、米国防権限法案の上院案に盛り込まれていないことが分かった。一見、沖縄にとって「うれしいニュース」のようだが、実は辺野古移設に異を唱えてきた米議会が、現行計画を追認したことを意味している。

沖縄県名護市辺野古沖

 米議会は2011年、レビン上院軍事委員長(当時)らが辺野古の新基地建設計画は「非現実的」と必要性を疑問視。米国防総省に見直しを迫り、費用や工程の詳細を記した基本計画書の提出などを義務付けた。

 しかし、13年12月に仲井真弘多知事(当時)が埋め立てを承認。県外を訴えてきた仲井真氏の方針転換に、米議会は「レールは再び辺野古移設を堅持する日米両政府の現行計画に戻された」と認識を改めた。

 米下院は法案で、辺野古移設に関するこれまでの流れを詳述するとともに「辺野古が唯一の選択肢」との文言を盛り込んだ。

 上院軍事委員会のマケイン委員長は「われわれの手を離れた問題を、法案に記述する意味はない」と、この文言を盛り込まなかった背景を解説する。辺野古反対の声が高まる沖縄を支えてきた強力な後ろ盾が、なくなったことが浮き彫りになった。(平安名純代)