本田技研工業(ホンダ・東京都、八郷隆弘社長)とエイチ・アイ・エス(HIS・東京都、澤田秀雄会長兼社長)は11月中旬にも、運転手と音声で会話しながら観光施設や飲食店を案内するカーナビの新システムについて、沖縄本島内で実証実験を始める。カーナビ側から話し掛けるだけでなく、運転手の返答を認識した上で会話を続ける「バスガイド型」のシステムで、実証実験への着手は全国初とみられるという。(政経部・平島夏実)

ホンダとHIS、11月中旬にも

 ホンダはカーナビの開発、HISは観光施設や飲食店のデータ提供を担当。那覇市観光協会など、県内の観光協会も協力する。カーナビはルフト・トラベルレンタカー(豊見城市、南原竜樹代表)の車両30台に設置し、来年3月末まで本島内で貸し出す。その上で、カーナビの利用頻度や掲載場所への訪問度を分析し、商品化の可能性を探る。

 今回の実証実験で使うカーナビの新システムは、カーナビがいろいろな会話のシナリオを準備。「この近くの○○がおいしいんですよね」「そこの公園でお祭りをやっているみたい」などと運転手に音声で話し掛ける。運転手が返答すると、内容を認識・分析し、さらに会話を続けて観光施設や飲食店を音声と画像で案内する。

カーナビ通じてクーポンも

 施設や飲食店の情報はHISがネットやアプリで展開しているサービス「HISクーポン」から提供。県内2500カ所を案内先に設定する。新システムを入れたカーナビはレンタカーに設置し、20~30代の利用者を掘り起こす。「HISクーポン」に掲載されている平日割りや子ども無料券などのクーポンもカーナビを通じて提供し、沖縄観光を楽しんでもらう。

 ホンダのカーナビは現在、会員向けのお出かけ情報サービス「ROAD H!NTS(ロード・ヒンツ)」を使って飲食店などを案内している。もともとはマイカー向けに開発されたサービスのため、利用者の7割が40~50代。登録されている沖縄県内施設の情報が少ないという課題もあるという。実証実験に向けてHISは、「HISクーポン」へ20日までに情報を登録してほしいと県内の観光施設や飲食店に呼び掛けている。