名護市辺野古の新基地建設に反対する県議会与党5会派は12日、特定外来生物の県内侵入を防ぐため、公有水面を埋め立てる際に県外から土砂などの搬入を規制する条例案を県議会に提出した。県内に搬入する90日前までに採取地や外来生物の有無、混入防除策を届け出るよう義務化。混入の恐れがある場合は、県の立ち入り調査や知事による土砂などの搬入、使用の中止を勧告する権限を盛り込んだ。16日開会の県議会6月定例会で提案、可決されれば11月1日から施行する。

 条例案の名称は「公有水面埋立事業における埋立用材に係る外来生物の侵入防止に関する条例(案)」で全12条と付則3項で構成し全国でも例がない。

 与党は環境保全の観点から条例案を提出したが、背景には、県外土砂を使用した国の新基地建設をけん制する狙いがある。届け出内容は「環境影響評価(アセスメント)並みの内容」(与党幹部)を求めており、新基地建設作業の進展に影響する可能性は高い。

 県議会の構成は全46議席(議長を除く)のうち与党のみで24議席の過半を占めており、条例案が可決される公算は大きい。与党各会派の代表者は12日に野党、中立、無所属に条文を手渡し理解を求めた。

 条例案は土砂、岩ずり、護岸、堤防など公有水面埋め立てで投入する用材全てを対象とし、「アルゼンチンアリ」など特定外来生物が付着・混入する用材の搬入、使用を防ぐ。

 埋め立て事業者は県内搬入の90日前に住所・氏名、用材の種類や用途、数量、外来生物混入確認、防除策-などを県に届け出る。

 外来生物侵入の恐れがある場合、県が搬入前後にかかわらず立ち入り調査を実施し、付着・混入があれば防除策の実施や搬入・使用の中止を勧告できる。

 勧告に強制力はなく罰則規定は設けていないが、従わない場合はその趣旨を公表し「社会的な制裁」(与党県議)を与える内容となっている。