【郷田まみ通信員】愛知県在住の書家・篆刻(てんこく)家、浜野龍峰さん(福井県出身)はこのほど、ブエノスアイレス市内で数多くのパフォーマンスとワークショップを開催した。市内の国際ブックフェアやエスクエラ・ダビンチ(ブエノスアイレス市内のアートスクール)、日本大使館広報文化センターでは書道の紹介を行った。また、市内の沖縄県人連合会で子供向けと書道経験者を対象とした二つのワークショップも開いた。

浜野龍峰さんが書を披露したワークショップ=アルゼンチン広報文化センター

 浜野さんは1978年から福瀬餓鬼氏に書道を学び、94年に中国・杭州で篆刻を学んだ後、アメリカ、スペイン、イタリアなど世界各国で個展やパフォーマンスを行っている。

 ハワイで日系の婦人と触れ合ったことがきっかけで、日系社会に関心を持ち、2010年ハワイ官約移民125周年に日系移民を題材にした作品をハワイと横浜で発表。14年に初めての南米行脚を行い、ブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、ペルーを訪問。日系社会を中心に書道を紹介して回った。

 今年で2回目となる南米行脚。浜野さんは日系人について「現地で生活するに当たって同化は必要条件。でも自分の中にある日本を守りたいというはざまで生きている彼らがいる」と語る。

 誰でもできる「書く」という行為で、心を込めて書をしたためる、こうして日本を思い出してほしいという思いから始めた南米行脚。「ぜひ来年もアルゼンチンに来たい」と話した。