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  • 子宮頸がんワクチンの副反応被害に苦しむ少女4人の親が記者会見
  • 重い頭痛や倦怠感などの症状があり、全接種者の調査を県に要望
  • 県内の報告数は現在24件で潜在的被害者はさらに多いとみている

 中学生だった2011年度に子宮頸(けい)がんワクチンを接種した後、重い頭痛や全身倦怠(けんたい)感、歩行障がいなど副反応とみられる症状に苦しむ宮古島市の10代の女の子4人の保護者が15日、沖縄県庁に出向き県内すべての接種者の被害実態を調査するよう知事宛てに要望書を提出した。15日現在、県内の副反応報告数は24件。4人のうち2人は報告に含まれておらず、支援者らは潜在的な被害者はさらに多いとみている。

激しい頭痛や全身のけん怠感、歩行障がいなどに襲われ、苦しむ娘の現状を訴える4人の保護者=15日午前、沖縄県庁

 県内で公費負担による子宮頸がんワクチン接種は10年度に宮古島市と西原町、金武町で始まり、後に県内すべての市町村で実施された。副反応の訴えが全国的に相次ぎ、国が積極的に接種勧奨しない方針に転換する13年6月まで計3万7270人が接種した。

 4人の中には、突然の失神や過呼吸、けいれん、歩行障がいのほか、握力が低下しペットボトルのふたが開けられなくなるなどの症状がある。保健室登校や留年、通信制への転校を余儀なくされた人もいる。

 うち2人は約3年間、苦しんだ後に県外の専門医につながり、ことし1月にようやく報告数に加わった。残る2人も検査などを進めているが、報告数には含まれていない。

 宮古島市は治療費や渡航費を一部助成する方針を決めた。だが付き添いの保護者の県外渡航や滞在費を含め半年で約200万円ほどかかった人もおり、十分とはいえない現状がある。

 要請したのは保護者と支援者でつくる「宮古島子宮頸がんワクチン副反応被害者を支える会」。要望書では(1)国の支援策が決定するまでの医療費などの支援(2)接種時の状態などを記した予診票の「長期間」保管や全接種者の被害実態調査・相談窓口設置(3)琉球大学医学部付属病院や地域の医療機関と、県外専門医の連携システム確立-などを求めている。

 【ことば】子宮頸がんとワクチン 子宮頸がんは年間約1万人の患者が報告され、近年は20~39歳の若い層が増えている。死亡は年間約3千人。ワクチンは、原因の5~7割を占める二つのタイプのウイルスの感染を防ぐとされる。国は2010年11月にワクチン接種の緊急促進事業を通知。公費接種が始まったが、呼吸困難や頭痛、しびれなど重篤な副反応が相次いだ。国はワクチンとの因果関係を認めていない。