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  • レンタカー利用者の同意を得て、GPSを使って行き先を調べた
  • 泡瀬など漁港の食堂に海産物を求めて訪問する外国人が多かった
  • 観光行動を分析することで、資源発掘や渋滞解消につながりそう

 【東京】外国人客は新鮮な海産物がお好み?- 沖縄へ観光に訪れる外国人が観光地としてのイメージが薄い泡瀬漁港(沖縄市)や都屋漁港(読谷村)に足を運ぶという行動パターンが日本道路交通情報センターの調査で分かった。2014年度の外国人観光客は98万人を超え、急増している。同データの分析は外国からの誘客を含めた観光振興施策にも役立ちそうだ。(大野亨恭)

レンタカーのGPSを用いた観光客の動き

 同センターは、レンタカーによる渋滞の緩和を目的に14年8月から約3カ月間、GPS装置を使った調査を実施。沖縄ツーリストのOTSレンタカーを利用したドライバーの承諾を得て、日本人412人、台湾などからの外国人204人から行き先などの情報を収集した。

 車両の位置情報から30分以上動かない状態を「観光中」として分析した結果、特徴的な行動傾向として泡瀬漁港を訪れた日本人が1組だったのに対し、外国人は18組に上った。外国人は都屋漁港なども訪問しており、位置情報を分析すると海産物を味わえる食堂が目的地になっているという。

 一方、外国人、日本人の観光客の訪問先として(1)那覇市中心部(2)海洋博公園(3)恩納村のビーチ-などが上位を占めた。名護市街地を通過した観光客271組のうち208組(76・8%)が海洋博を訪れており、人気ぶりがうかがえる。

 だが、このうち今帰仁村など周辺の観光地に立ち寄った客は約半数の102組(49%)にとどまり、海洋博以外は「素通り」になっている実態がデータで浮き彫りになった。

 同センターの杉田正俊調査役は「観光客の観光行動を的確に把握することで渋滞緩和だけでなく、外国人誘客や地元への観光客の呼び込みなど観光振興や地域活性化にも寄与できるのではないか」と話す。今年以降も継続して調査を実施する予定。個人情報を除いたデータの提供などは可能として、行政や観光事業者に活用を呼び掛けている。

 協力したOTSの中村靖常務は「観光客があまり立ち寄らない地域に誘導すれば、地域資源の発掘や活性化につながる。人の流れが分散化すれば渋滞緩和にも役立つ」と話している。

 問い合わせは同センター、電話03(3261)7672。