沖縄県警は12日、東村高江で米軍輸送ヘリが炎上した事故について航空危険行為処罰法違反容疑での立件を視野に情報収集を始めた。現場検証はできず、上空や周辺から機体を撮影する作業にとどまった。

沖縄県東村高江の牧草地で炎上した米軍ヘリ

 一方、現場を規制する県警は事故から24時間以上経過しても報道陣の現場近くでの取材を制限した。事故機を視察した衆院選候補者は「マスコミを外周規制線内に入れないのは国民の知る権利に反する」と批判した。

現場検証のめど立たず

 米軍機事故が民間地で発生した場合でも、公務中は米側に第一次裁判権がある上、日本の捜査機関が機体を調べるには米軍の同意が必要になるなど日米地位協定などが捜査の壁になる。

 捜査の基本となる搭乗員の事情聴取や現場検証のめどは立っていない。捜査幹部は「米軍が捜査協力を拒めば立件は厳しい。過去のように被疑者不詳で書類送検となる可能性が高い」としている。

安全性理由に取材制限

 一方、日米がまとめた米軍機事故に関する「ガイドライン」では、事故現場近くを「内周規制線」として共同で取り決め、その外側で見物人の安全確保などを目的に設定される「外周規制線」は日本側が規制を担う。

 内周規制線近くへの立ち入り制限について、県警は安全性の確保や混乱を避けるためと説明したが、翁長雄志知事をはじめ複数の関係者が現場近くで視察。米軍は休憩用の簡易ベッドを並べたり、米兵が談笑したりする様子が確認された。

 衆院選候補者は、放射性物質などの危険性は県警が否定したとし「内周線ぎりぎりまでなぜ入れないのか強く要求した」と訴えた。