【東京】翁長雄志知事は19日、キャロライン・ケネディ駐日米大使と東京・赤坂の米国大使館で会談し、米軍普天間飛行場の返還問題について「辺野古への新基地は造らせない」と新基地建設に反対する考えを訴えた。ケネディ氏は「在日米軍のプレゼンス(存在)は重要で継続しなければならない」と述べ、辺野古移設の是非について具体的な言及はなかったという。ケネディ氏との会談は昨年12月の知事就任後初めて。

会談の発言骨子

 会談後、都内で記者団の取材に応じた翁長氏によると、昨年の名護市長選や知事選、衆院選で辺野古反対を掲げた候補が当選したことを挙げ「沖縄の民意は辺野古に基地を造らせないことだ」との考えを強調。安全保障は日本国民全体で負うべきだと訴え、新基地建設計画の見直しに理解を求めた。

 これに対しケネディ氏は具体的な返答はせず「沖縄の日米安保への貢献はありがたく思っている」との考えを表明。「在日米軍のプレゼンスは日米安保にとり重要であり、日米が力を合わせて進めていきたい」と述べたという。

 翁長氏は、この発言について訪米時を振り返り「(米政府高官から)全く同じ言葉が出てきた。同じ文章が出回っている感じだ」と不快感を示した。

 米軍の許可が下りていない辺野古沿岸部での県独自の調査の実現も求めたが、回答はなかったという。

 一方、米国大使館は会談後、「ケネディ氏は日米両政府がキャンプ・シュワブへの飛行場建設で揺るぎない決意を共有していることを強調した。普天間飛行場の継続利用を避けるためには唯一の解決策であると表明した」との声明を発表した。

 大使館が発表したケネディ氏の発言について翁長氏は那覇空港で記者団に「『シュワブ』や『(辺野古が)唯一』との言葉は聞いていない」と説明。米国大使館は「リリース(発表)の通りだ」と本紙にコメントした。

 ケネディ氏は23日の沖縄全戦没者追悼式に参加する意向も伝えたという。

 会談は非公開で約40分間行われた。ケネディ氏は昨年2月、就任あいさつのため沖縄を訪れ、仲井真弘多知事(当時)や稲嶺進名護市長と会談。翁長氏も訪米前の会談を求めたが実現していなかった。