【石垣】農薬や化学肥料を基準の半分以下に抑え、沖縄県が認証する「特別栽培米」の生産に取り組んでいた通事浩大さん(27)=石垣市白保=の「ひとめぼれ」が18日、県内2例目の認証を受けた。稲作に取り組む若手農家が少ない中、「日本一収穫の早い石垣島の新米に安全安心のブランドも加え、仲間を増やしたい」と意気込んでいる。通事さんの米は22日以降、東京都銀座や県内の「わしたショップ」で順次、販売される。(新崎哲史)

収穫前の水田で特別栽培米の実り具合を確かめる通事浩大さん=5月28日、石垣市白保

 通事さんは祖父に誘われ、3年前に稲作を始めたが、農薬や肥料のコストがかさみ、思うような収入を得ることができなかった。

 昨年、市内で県内初の特別栽培米の生産を指導した農産物検査員の山田義哲さん(61)と出会い、昨年11月から土作りを始めた。牛ふんや米ぬか、もみ殻、動物の骨粉をまぜ、4カ月かけ土を肥やし、化学肥料は例年の500キロから30キロまで減らした。

 穂の一つ一つに力を付けるため、植え付け幅を広げ、光と通気の管理にも気を配った。管理する水田約7ヘクタールのうち、特別栽培米は2・6ヘクタールで約8トンの収量を見込み、「来年以降、徐々に作付面積を増やしたい」と意気込む。

 島内では和牛や果樹栽培の若手農家はいるが、稲作の新規就農者は少ない。7月に銀座で特別栽培米をアピールする通事さんは「手間はかかるが全国に販売できてうれしい。食味値を上げるなど評価を高め、米農家でもやっていけると証明したい」と力を込めている。