【市塚和枝通信員】ミラノ市内にあるイタリア最大のオペラ作曲家ジュセッペ・ヴェルディが建設した、音楽家たちの「憩いの家」カーザヴェルディで5月29日、沖縄の女声コーラスグループ「コーロ・ブリランテ・ディ・オキナワ」のコンサートが行われた。ノットゥールノ音楽文化協会が主催。五月晴れに恵まれる中、全員涼しげな浴衣姿で登場し、雰囲気を盛り上げた。

歌声を披露する「コーロ・ブリランテ・ディ・オキナワ」のメンバーら=ミラノ市内・カーザヴェルディ

 観客は、過去または現在も音楽に関わっている聴衆者だけにコーロ・ブリランテ・ディ・オキナワの面々も最初は緊張した様子。だが、1曲目のモーツァルト作曲の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を歌い終わると、聴衆の拍手に皆、本来のウチナーンチュらしい笑顔が戻った。ピアノ伴奏の仲田玲子さんをはじめ、団員は伸び伸びと、ゆったりと歌った。前半は日本の音楽を次々と歌い上げ、後半は、沖縄独特の音楽と民謡を披露した。「谷茶前節」では、そのリズムの軽快さと団員たちの踊りも加わり、観客も引き込まれるように楽しんだ。

 翌日はミラノ市内にあるサン・ジュゼッペ教会50周年記念式典のファイナルとして、ノットゥールノ音楽文化協会が、コーロ・ブリランテ・ディ・オキナワの峰井浩子さんの協力でコンサートを計画。午後9時からの開演にもかかわらず、小さな子どもなど多くの来場があった。1曲目は前日と同じ「アヴェ・ヴェルム・コルプス」でスタート。途中から、同教会専属の合唱団および児童合唱団、ベアータ・ヴェルジネ教会の合唱団が加わり、混声合唱団が誕生した。

 全員で、ノットゥールノ室内楽団の演奏に合わせて歌い上げ、また、コーロ・ブリランテ・ディ・オキナワだけでの「おぼろ月夜」や「四季の歌」、後半は「芭蕉布」に始まり、終演には全員で「てぃんさぐぬ花」をウチナーグチとイタリア語の両方で歌った。

 最後の合唱では全員の息も合い、G・ヴェルディ作曲歌劇ナブッコの「行け、わが思いよ」を歌うと、会場のイタリア人も感情豊かに一緒になって歌い、最後には観客が総立ちに。「てぃんさぐの花」の大合唱ではさらに会場全体がひとつになり、イタリア人に、ウチナーンチュの心の温かさが通じたことが感じ取れた。

 合唱団員のメンバーらは「イタリアの皆さんが温かく接してくれて、楽しく演奏ができた。特に子どもたちは自由に音楽を楽しんでいた。この出会いを大切に、交流が続くことを願う」「カタカナで練習したイタリアの歌をイタリアの方々と差異なく歌えたことが驚きだった。素晴らしい文化交流ができた」と感想を話した。