【名護】伝統菓子サーターアンダギーの歴史や魅力を再認識しようと「第5回サーターアンダギー祭り」が12日、名護市為又の沖縄フルーツランド(安里博樹社長)で開かれた。参加者約200人は、神棚に飾った山盛りのサーターアンダギーに手を合わせ、幸福や発展を願った。

山盛りのサーターアンダギーに幸福と繁栄を祈願する関係者ら=12日、名護市為又・沖縄フルーツランド

 揚げた時に出来る割れ目が笑った口に見えることから、「幸せのお菓子」として祝いの席で振る舞われてきたサーターアンダギー。同社は1974年の創業当初から土産品としてサーターアンダギーを製造・販売しており、4年前から毎年祭りを開いている。

 前日からスタッフ総出で揚げたという約3千個のサーターアンダギーは、果物や泡盛と共に神棚に飾られ、崇高な雰囲気に。参加者が真剣な面持ちで見守る中、祭主がサーターアンダギーに向かって玉串拝礼などの儀式を執り行った。

 安里社長は、中国から伝わった歴史や、結納など祝いの場で使われることなどを説明し「沖縄のお菓子にはストーリーが込められている。沖縄の文化、誇りを大切にしたい」と話した。数年前にフルーツランドを訪れた1人の観光客が、スタッフからサーターアンダギーの話を聞き、後に「沖縄で命を絶つつもりだったが、思いとどまった」という手紙をもらったエピソードも紹介した。

 参加した稲嶺進名護市長は「これだけ幸せな思いが込められたお菓子はほかにない。サーターアンダギーを通し、皆の幸せを願いたい」と満面の笑みだった。