慰霊の日を前に沖縄戦について考えてもらおうと興南中学校で22日、沖縄タイムス社と首都大学東京渡邉英徳研究室、GIS沖縄研究室(渡邊康志主宰)が制作した特設サイト「沖縄戦デジタルアーカイブ~戦世からぬ伝言」を利用した特別授業があった。1年生のクラス37人が、70年前の沖縄戦を風化させないために何ができるかを考えた。

タブレット端末で「沖縄戦デジタルアーカイブ」を見る興南中1年生と與那覇里子記者(左)=22日午前、那覇市の同校

 授業では、沖縄戦を学び伝えるために「体験者の話を実際に聞く」「戦争体験者の気持ちを考える」など生徒らの意見を紹介。社会科の門林良和教諭は「70年前の記憶と記録は、何もしなければ消えて忘れていく」と訴えた。

 生徒らは、戦争体験者の足取りや戦没者の亡くなった場所を可視化したアーカイブを使いながら、自分の住む地域の体験者の証言や動画を見て学習。沖縄タイムスの與那覇里子記者が、制作のきっかけを「戦争で亡くなった人の声を聞いてみたかった」と振り返り、「地図に落とし込んだ一点一点は、生きたくても生きられなかった人たちの命」と説明した。

 上地優心さん(13)は「実際にアーカイブを使ってみると、どこで人が亡くなったのか一目で分かり、現実味があった」と感想を述べた。