【読谷】読谷村楚辺区(池原隆区長)は23日、公民館横の慰霊之塔で慰霊祭を開いた。沖縄戦で米軍が上陸した東シナ海を見下ろす塔の前で、約100人の参列者が戦没者の冥福を祈り、平和を誓った。

楚辺区の慰霊祭で、でいご娘の「艦砲ぬ喰ぇー残さー」を聞き入る参列者=23日、読谷村楚辺

 楚辺の慰霊之塔は1960年に建立。約430人の戦没者の名前が刻まれた塔に、地域の子ども会やデイサービス利用者らが折った千羽鶴を奉納した。遺族会の山内盛義会長(71)は「痛ましい戦争体験を無にすることなく、永久平和を実現するために努力を続けていく」と誓った。

 池原区長は「戦後も多くの土地が基地に接収され、県民の怒りは増すばかりだ」と日米両政府を批判。「戦争の歴史と悲惨さを風化させることなく、平和の尊さを語り継いでいく」とあいさつした。

 焼香後には楚辺出身の民謡グループ・でいご娘が、沖縄戦で生き残った人々の無念さを歌った「艦砲ぬ喰(く)ぇー残(ぬく)さー」と「てぃんさぐぬ花」を熱唱。参列者も平和への願いを込めた歌を口ずさんだ。

 毎年参加している比嘉テルさん(80)は「戦時中は国頭村に避難した。多くの命が奪われた戦争を二度と起こしてほしくない」と話した。