【名護】名護市辺野古の新基地建設予定地にかかる米軍キャンプ・シュワブ内で、市教育委員会は7月から埋蔵文化財の試掘調査を始める。米軍が24日、市教委が求めていた立ち入りを許可した。調査範囲は沖縄防衛局が計画する作業ヤードや仮設道路などの予定地と重なり、調査が長引けば工事計画に遅れが出る可能性もある。調査完了は来年2月末の予定。市教委は25日、調査範囲とは別の地点で見つかった文化財「碇石(いかりいし)」とみられる石を公開。発見現場周辺の踏査も認めるよう求めている。

公開された「碇石」の可能性が高い石=25日、名護博物館

試掘調査が予定される埋蔵文化財の分布図

公開された「碇石」の可能性が高い石=25日、名護博物館 試掘調査が予定される埋蔵文化財の分布図

 遺跡や文化財が見つかった場所の周辺で工事する場合、文化財保護法に基づき、簡易的な踏査、文化財の有無を調べる試掘調査、文化財があれば記録する本調査-の3段階を踏む。同法上、調査完了前の工事着手はできない。

 今回の試掘調査では、シュワブ内で確認されている文化財7カ所のうち作業ヤードや仮設道路の予定地と重なる5カ所で、新たな文化財の有無や規模などを調べ、本調査に必要な予算を積算する。市教委は遺跡の状態によって調査完了が遅れる可能性を示唆した。

 市教委が公開した石は、ことし2月にシュワブ内の海辺で見つかり、今月12日に米軍から引き渡された。

 長さ57センチ、幅10センチ、高さ10センチ、重さ15キロで、専門家によると碇石の可能性が高い。発見現場は今回の試掘調査とは別の地点だが、市教委は試掘調査と並行した踏査を認めるよう、沖縄防衛局に求めている。