【平安名純代・米国特約記者】欧米メディアは23日、慰霊の日に開かれた沖縄全戦没者追悼式で登壇した安倍晋三首相に対し、辺野古移設を強行する政府への沖縄の怒りが拡大していることを理由に会場から罵声が浴びせられるなど、日本の公式行事では異例の展開となったなどと報じた。

来賓あいさつをする安倍晋三首相=23日、糸満市摩文仁・平和祈念公園

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)はAP通信の記事を掲載。ケネディ米大使らも参列した戦後70年目となった記念式典で、登壇する安倍首相に向かって会場から「帰れ」などの罵声が浴びせられたと指摘。ニューヨーク・タイムズ紙もロイター通信の「日本の安倍首相、沖縄戦式典でやじを受ける」と題した記事を掲載し、「日本の首相が公式の場で嘲笑されるのはまれ」だと指摘した。

 フランス通信はこうした罵声を「戦後70周年で緊張が表面化」と米軍の駐留継続に対する怒りが、沖縄で拡大していると分析した。

 英紙ガーディアンは、戦後も不平等な基地負担の歴史を歩んできた沖縄に、辺野古移設を強いる安倍政権への怒りが拡大しているなどと指摘。「日本の平和憲法の再解釈を試み、支持率が低迷している安倍首相に向かって『帰れ』『戦争屋』などの叫びが向けられた」などと報じた。