【西原】植物研究家の嘉弥真国男さん(74)=西原町翁長=が読谷残波岬の岩場で見つけた多年草がこのほど、沖縄生物学会によって新種と認定された。嘉弥真さんは、白い花と発見場所にちなみ「ザンパシロミルスベリヒユ」と命名した。(平島夏実)

直径約1センチの白い花を付けたザンパシロミルスベリヒユ=25日、西原町翁長・嘉弥真さん宅

 今回の新種は、原種のミルスベリヒユ(ザクロソウ科)に比べて生殖能力が高いのが特徴。子房の中にある種のもとや、めしべ、おしべの数が多く、一つの花からできる種の数は原種の約2・5倍にのぼる。葉は原種よりも小さくて丸みがあり、潮風が吹き付けてもダメージを受けにくい構造になっている。

 原種は、八重山諸島や沖縄本島南部、小笠原諸島や台湾などに生えている。新種は通常、原種と隣り合った場所で見つかるが、今回は新種だけが単独で生えていた。嘉弥真さんは「残波岬は岩場で潮風が強く、台風の影響も大きい。厳しい環境で原種には耐えられなかったと思う」と話す。

 原種、新種ともに食べられる植物で、塩辛さとシャキシャキした食感が楽しめる。嘉弥真さんは石垣市白保で過ごした少年時代、海岸で採った原種を豆腐と一緒に炒めたチャンプルー料理「マガニスー」を食べたという。ミルスベリヒユの仲間は県内に6種類あり、うち今回のザンパシロミルスベリヒユを含めた4種類を嘉弥真さんが発見している。

 「小さいころ食べていたから見つかるんじゃないの?」。嘉弥真さんは今回の新種を自宅のベランダで育て、観察がてら、つまんで食べている。