座間味村の慶良間空港で米軍嘉手納基地飛行クラブ所属の軽飛行機が滑走路を外れた事故で、国土交通省が「重大インシデント」と認識しながら、日米地位協定との関係で認定できず調査員を派遣しないことが30日、分かった。軽飛行機は米軍機同様の扱いとなり、地位協定上、国内の航空法が適用できないという。このため米軍側に事故報告の義務も無い。米側は機体の調査を行う見通し。

 同省の担当者はプロペラの破損状態などから「民間機なら重大インシデントだった」などと説明。一方、軽飛行機は所属上、米軍機扱いとなることから日米地位協定に基づき、日本側が「重大インシデント」と認定できないという。

 本来なら航空法で運航者は国交大臣への事故報告の義務が生じるが、米軍側には報告義務も生じない。

 慶良間空港事務所によると、空港は事故後から閉鎖状態のまま。県空港課は29日、沖縄防衛局を通じて米軍側に事故機の回収を求めたが、防衛局によると、米軍側からの回答は30日現在ないという。

 事故は28日午後0時半ごろ発生。軽飛行機セスナ172型が着地後、滑走路を外れ、左約20メートル離れた緑地に止まった。機体前方のプロペラが破損した。県警によるとパイロットは米軍属だった。(比嘉太一)