世界的なホテルブランド、ハイアットリージェンシー那覇沖縄(那覇市牧志、佐藤健人総支配人)が2日午前、オープンした。地域の住民約30人を招いたセレモニーで、佐藤総支配人らが泡盛を瓶(かめ)に注ぎ入れる酒合わせの儀を行い、スタッフがハンドベルの演奏を披露した。沖縄で初めて開業するハイアットを冠したホテルに、観光業界からは「沖縄全体で、ブランド力を生かした誘客につなげられる」と期待がある一方、既存の地元ホテルからは「将来的に顧客の奪い合いにつながるのでは」と懸念する声が上がった。

2日オープンしたハイアットリージェンシー那覇沖縄=那覇市牧志

オープニングセレモニーで酒合わせの儀を交わす佐藤健人総支配人(左)と桜坂社交業協会の山田義実会長

2日オープンしたハイアットリージェンシー那覇沖縄=那覇市牧志 オープニングセレモニーで酒合わせの儀を交わす佐藤健人総支配人(左)と桜坂社交業協会の山田義実会長

 ハイアットは客室294室、レストランやバー、フィットネスジムがある。セレモニーで、佐藤総支配人は「ハイアットがある場所は世界的に見ても優れた観光地として認知されている。私たちもその一員として、地域と共に沖縄観光のさらなる発展を目指したい」と抱負を語った。

 県内の旅行業者は「国際ブランドの参入は沖縄が一流の観光都市として認知されてきた表れだ」と評価。「欧米やアジアの富裕層に向けた誘致がしやすくなる」と期待を込める。

 近年、県内では世界的に有名な国際ブランドホテル開業が相次ぐ。2005年に名護市にマリオットのブランドを冠した「オキナワマリオットリゾート&スパ」が開業、12年には世界規模でホテルチェーンを展開するザ・リッツ・カールトンが国内初のリゾートホテルとなる「ザ・リッツ・カールトン沖縄」を名護市に開業、14年は北谷町に「ヒルトン沖縄北谷リゾート」がオープンした。

 琉球大観光産業科学部の下地芳郎教授は「注目すべきはこれまでリゾート地が中心だった高級ブランドホテルが那覇市に進出したこと」と話す。「観光だけでなく今後は文化やビジネスなど多様なニーズに対応できるリゾート地として沖縄をアピールできる新たな一歩になる」と意義を語った。

 一方、新たなホテル進出を懸念する声もある。那覇市の老舗ホテルのオーナーは「将来的に価格と需要が合わなくなったとき、顧客の奪い合いにならないか不安だ」とこぼす。

 「リピーターの確保や外国人観光客の口コミを利用するなど、顧客獲得のために知恵を絞る努力が必要になる」と気を引き締めた。