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  • 尖閣列島戦時遭難事件遺族会が陸自配備と安保法制に反意を示した
  • 慶田城会長は、中国脅威論に惑わされないよう中山石垣市長に要請
  • 「中国におびえて暮らす市民は1人もいない。交流や観光で平和を」

 【石垣】沖縄戦末期、尖閣諸島近海で疎開船が米軍機の銃撃を受け、多数の犠牲者が出た「尖閣列島戦時遭難事件」で同遺族会(慶田城用武会長)は3日、石垣市内で慰霊祭を開き、石垣島への陸上自衛隊配備計画と安全保障関連法案に反対を示した。同会は過去の慰霊祭で尖閣事件の「政治目的化」に懸念を示していたが、今回初めて具体的に陸自配備や安保法制に反対を明言した。

尖閣諸島の緊張を高める動きに反対を明言した慶田城会長=3日、石垣市新川・尖閣列島戦時遭難死没者慰霊之碑

 慶田城会長は参列した中山義隆市長に「中国脅威論に惑わされず、日本一の平和で豊かな石垣市にしてほしい」と呼びかけたが、中山市長は式後、遺族の受け止めを質問する記者に無言を通した。

 同事件をめぐっては、過去に全国の保守系議員や右派団体が「慰霊祭」を名目に尖閣に上陸。石垣市議会は昨年10月、尖閣犠牲者の遺骨収集を国に求める決議案を可決し、中山市長も同調していた。

 慶田城会長はあいさつで「来るならかかってこいと緊張を高める自衛隊配備と安保法制に反対する」と述べ、上陸が目的とも指摘されている遺骨収集に「1969年に上陸した人の報告では遺骨は一片もなかった」と、市議会などの要請を疑問視。式後、「中国が怖いとおびえて暮らす市民は1人もいない。交流や観光で平和に発展させるのが遺族会の望みだ」と語った。

 中山市長は6日、衆院平和安全法制特別委員会の参考人として尖閣関連で意見を述べる見込み。