沖縄県西表島など竹富町内16島でのツアー事業について、町がガイド一人一人の届け出を義務付ける県内初の「町観光案内人条例案(仮称)」を整備することが、24日までに分かった。町の自然資源を利用する業者が対象で、早ければ来年3月の制定を目指す。観光客増加に伴い、増え続ける業者の実態把握とともに利用のルール化につなげ、自然環境の保全と利用のバランスを適正化したい考えだ。

自然豊かな西表島(竹富町)

 NPO法人沖縄エコツーリズム推進協議会(花井正光会長)によると公認ガイドの認定基準を定めた条例は屋久島町などにあるが、県内では初めて。西表島の世界自然遺産登録に向け、町は条例整備と並行して県などと年度内に「西表島エコツーリズムガイドライン」の素案もまとめる方針。

 町は9有人島と7無人島からなり、西表島はカヌーやトレッキングなどのツアー業者が最も多いが、町が昨年からの調査で把握できているのは86業者まで。個人や兼業、「季節限定の業者」らの把握は難しく、正確な数や実態は不明という。

 島の自然資源を利用する上で、カヌー組合などの各組織には「自主ルール」があるが、加盟者でなければ適用されないのが現状。ツアー用具の放置や、生態系に影響を与えかねない「無秩序なツアー」があっても対応できなかった。

 遺産登録後は観光客の急増が予想され、ガイドの乱立による生態系への影響を懸念する声は根強い。町は2019年度内にエコツーリズム推進法に基づく西表島エコツーリズム推進協議会を発足し、組織的に適正利用を推進する方針だ。

 町政策推進課の通事太一郎課長は「この機会に整備しなければ将来に大きな禍根を残す。利用者の安全・安心確保のためでもあり、環境負荷を抑える適正な利用と保全の在り方につなげていきたい」と話した。