安全保障関連法案を審議中の衆院平和安全法制特別委員会(浜田靖一委員長)は6日、沖縄地方参考人会を那覇市内のホテルで開いた。各党が選んだ県内5氏が出席。沖縄側の観点から反対、賛成の立場で意見を述べた。「米軍基地の集中する沖縄が有事の際に真っ先に狙われる」といった懸念や、中国公船の度重なる領海侵犯を念頭に「離島住民の安全、安心を確保してほしい」といった要望があった。また、沖縄戦の経験から再び戦争に巻き込まれる危機感を訴えた。名護市辺野古への新基地建設に反対する訴えも相次いだ。

稲嶺進名護市長

大田昌秀元知事

古謝景春南城市長

高嶺朝一前琉球新報社長

中山義隆石垣市長

稲嶺進名護市長 大田昌秀元知事 古謝景春南城市長 高嶺朝一前琉球新報社長 中山義隆石垣市長

 稲嶺進名護市長、大田昌秀元知事、高嶺朝一前琉球新報社長が反対、古謝景春南城市長、中山義隆石垣市長は賛成の意思を示した。

 同特別委は8、10の両日、安倍晋三首相らに対する質疑を予定。沖縄の声を踏まえ、審議を深める。

 稲嶺氏は自衛隊と米軍が一体となって軍事行動を展開すれば、他国の紛争に巻き込まれ、米軍基地の集中する沖縄が「いの一番に標的にされる可能性が大」と危惧。「沖縄が再び捨て石にされると考えるのは私一人ではない」と話した。

 また、法案を「違憲」と指摘する憲法学者らの声に耳を傾けない姿勢は、沖縄の民意を一顧だにせず、名護市辺野古の新基地建設を強行する問題と根が共通していると批判した。

 大田氏は沖縄戦の筆舌に尽くし難い体験を語り、高嶺氏は取材経験を踏まえ、沖縄で米軍と自衛隊による共同訓練、共同使用が激化し、基地の固定化を招く、という考えを示した。

 古謝氏は、自国の防衛を目的とする武力行使しか認めないという点で「賛成できる」と述べ、国民への丁寧な説明や「万が一のこと」が起こらないように平和外交の努力を続けることを求めた。

 中山氏は尖閣諸島をめぐる中国公船の領海侵犯や北朝鮮のミサイル発射実験など挑発行為で「安全保障環境が厳しさを増す」という政府の認識に理解を示し、法案に賛成。その上で「専守防衛の理念に基づく抑止力強化は重要」と語った。

 同特別委の宮崎政久氏(自民)、辻元清美氏(民主)、下地幹郎氏(維新)、遠山清彦氏(公明)、赤嶺政賢氏(共産)が参考人に質問した。

※動画は3時間12分。会議スタートは12:39頃。参考人の意見陳述は16:09頃から。衆院議員による質疑は1:23:00頃に始まります。