沖縄県や自治体、漁協関係者らでつくる木材活用増殖礁沖縄地域協議会は8日、与那原町内で木材を活用した増殖礁の実証事業報告会を開いた。実証試験では、従来の増殖礁にみられない食物網の多様化や稚魚の育成・産卵場の形成などを確認。同会は木材増殖礁の普及で、漁場環境の改善などが期待されると報告した。

木材増殖礁で確認された稚魚の大群=中城湾(木材活用増殖礁沖縄地域協議会提供)

 同会は2010年度、中城湾の2カ所に県内の間伐材や未利用木材を使った増殖礁を設置し、14年度までの5年間、魚類の群れの様子などを調査した。

 結果、既設の鋼製増殖礁にはみられないイセエビ類の幼体や、海中の木片に潜り込むフナクイムシなどを確認。木材ユニットの中では、稚魚の大群も生息していた。

 同会の仲本豊事務局長は「木材と木材の隙間やフナクイムシが開けた穴などを隠れ家にした稚魚や幼体が増殖し、それを捕食する魚類なども増えたのではないか」と考察。「水産振興のために、国や県などが公共事業として木材増殖礁を整備するよう期待している」とした。