これからの福祉のあり方を考える講演会「金沢発『ごちゃまぜ』福祉とコミュニティの全貌」(主催・渡久山設計、共催・沖縄タイムス社)が1日、那覇市久茂地のタイムスホールであった。金沢市などで福祉施設を運営する社会福祉法人佛子(ぶっし)園の雄谷(おおや)良成理事長が障がい者や高齢者、学生などさまざまな人が暮らすコミュニティーの取り組みを紹介した。

「ごちゃまぜ福祉」の実践例を紹介する「シェア金沢」の創設者・雄谷良成さん=1日、那覇市久茂地・タイムスホール

 雄谷さんは、福祉施設を中核にさまざまな人が共生するコミュニティー「シェア金沢」や、地域の交流拠点になっている寺「西圓(さいえん)寺」などを運営している。いずれも障がいの有無にかかわらず、幅広い世代が暮らしている。

 愛着障がいで病院生活を宣告された少年が、西圓寺で過ごすうちに暴力衝動が減ったことや、認知症の高齢者が自閉症の青年と交流することで、徘徊(はいかい)行動が減った事例などを説明した。

 人間には人に幸せになってほしいと思う気持ちや、他人の幸せで自らも幸福になる「共感力」が備わっているとし、「いろいろな人がごちゃ混ぜに暮らす中で、互いを支える力や生きがいが生まれている」と強調。「『ごちゃ混ぜ』は言い換えればチャンプルー。さまざまな人が共に暮らしてきた、沖縄のチャンプルーの良さを見直してほしい」と満員の観客に呼び掛けた。

 講演は渡久山設計の創立45周年を記念して実施された。