沖縄県農林水産部が13日に発表した台風9号による農林水産業の被害総額(速報第1報)は約5億2300万円となった。沖縄地方へことし接近した台風による被害総額は、先島の葉タバコを襲った5月の台風6号も含めた2件で約33億8千万円に到達。台風10件が接近した2014年の総額34億4千万円を超える勢いだ。県中央卸売市場では、9号の影響で県産野菜の入荷量が減少。沖縄協同青果の担当者は「品薄で単価高が続く可能性もある」としている。

台風による被害額の推移

 台風9号の被害額は、サトウキビの3億8300万円が最大。本島中・南部や先島ではゴーヤーやオクラなどの野菜類に1億880万円の被害が出た。水産業など一部で調査中のため、今後、被害額は増える可能性がある。

 9号による県内青果市場への影響も出ている。

 沖縄協同青果によると、県中央卸売市場での県産ゴーヤーの入荷量は7日に15トンだったが、台風通過後の13日は8・3トンで約4割減少。ほとんどが露地栽培のオクラは3割減の2・7トン、小松菜は4割減の0・7トンとなった。

 担当者は入荷量の減少について「農産物の被害もあるが、台風の影響で出荷作業ができない農家も多いのでは」と分析。「県外産の入荷に向け努力しているが、台風11号の動向次第では入荷が遅れる心配もある」と説明した。

 ことし5月上旬の台風6号では、収穫が始まっていた葉タバコの被害(約24億円)などがあり、総額は約28億6300万円に膨らんだ。

 同部の統計資料がある02年以降、最も被害総額が大きかったのは11年の74億4千万円で、うち約30億円が葉タバコの被害だった。

 沖縄気象台によると、沖縄地方へ接近する台風の平年値は7・4件で、11~14年の平均は約9件。今後も大型台風の襲来が予想されるため、県農水部は「生産者への注意喚起を徹底して、被害を最小限に抑える」と気を引き締める。