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  • 県は泡盛・ビール製造業の成長戦略を考える委員会を発足させた
  • 初会合では、若者のアルコール離れと泡盛の出荷量減少を議論
  • 「泡盛は今や『おやじの酒』」「飲み方の提案を」との意見が出た

 沖縄県は15日、泡盛やビール製造業の具体的な成長戦略を描くため、有識者や業界関係者でつくる泡盛製造業等振興策検討委員会(委員長・下地芳郎琉大教授)を発足させた。業界の実態調査や一般消費者のアンケートなどを通して現状や課題を分析し、年内に効果的な施策を提言書にまとめる。泡盛を中心に酒類の出荷減に歯止めをかけ、県内外での消費喚起、販路拡大につなげていく。同委員会の設置は初めて。

泡盛で乾杯する人たち

泡盛等の振興策検討のイメージ

泡盛で乾杯する人たち 泡盛等の振興策検討のイメージ

 調査では酒類全般の生産・消費動向、県内の泡盛・ビール業界の動向の変化を把握するほか、那覇市内を中心に県民や観光客にアンケートを実施し、泡盛・ビールの消費動向などを調べる。また、県内の業界から経営状況や課題について聞き取りを進める一方、焼酎など域外移出に転換した県外企業の事例も分析する。

 2017年に期限切れを迎える酒税の復帰特別措置(軽減率・泡盛35%、ビール20%)についても現状を捉える。酒税課税額が売上高に与える影響予測、同措置が撤廃された場合も想定し、産業連関表を用いて県経済全体に及ぼす影響も試算する。調査はりゅうぎん総合研究所などが受託している。

 委員会は大学教授、業界団体の幹部、卸・小売業界の代表、県など10人で構成。11月下旬をめどに最終提言を取りまとめる。

 同日の初会合では、若者を中心にアルコール離れが進み、泡盛の出荷量が04年をピークに10年連続で減少している現状について各委員が持論を述べ、今後の議論の方向性を確認した。

 泡盛ルポライターの富永麻子さんは「観光客にとって泡盛のアルコール度数は高く感じる。焼酎と同じ度数に下げて古酒文化を組み合わせれば、付加価値が高められる」と強調した。

 南島酒販の出口尚社長は「過去の泡盛ブームの火付け役は若者たちだった。今は『おやじの酒』としか思われていない。業界がヒット商品を作ってこなかったからではないか」と指摘した。

 県酒造組合の又吉良秀専務理事は「飲み方を積極的に提案したり、若者向けの商品開発も重要だ。委員の提案を受けて、出荷量を反転させられるよう、取り組みたい」と述べた。