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  • 沖縄県の承認取り消しの執行停止や審査請求を防衛局が国に求める
  • 行政同士の争いでは一般的な「代執行」。国など第三者が判断する
  • 防衛局が県の取り消しの取り消しを求める訴訟を起こすケースも

 翁長雄志知事は今後、職権で埋め立て承認の取り消しに踏み切るとみられる。最終的に、県と国の対立は法廷に持ち込まれる可能性が高く、三つのケースが想定される。一つ目は、知事が沖縄防衛局に出した作業停止指示に似たケースで、最も可能性が高い。承認取り消しとなると、防衛局は適法に工事ができなくなるため、これを免れようと、行政不服審査法に基づき、取り消しの執行停止や審査請求を国土交通相に求めることになる。

 審査法は国民の救済が目的なので、国は「民間の一事業者」の立場をとることになる。請求と審査双方が国の機関で第三者の視点が入らず、防衛局に有利な裁決が出る公算が高い。

 沖縄弁護士会の新垣勉弁護士は、国が民間の立場をとった場合「知事が公有水面埋立法32条に基づいて工事の停止などを防衛局に求めることができる」とみる。国の主張を逆手にとった権限行使の余地が生まれるとし「国にとってもろ刃の剣だ」と言う。

 第二は、防衛局が地方自治法に基づく「代執行」などに突き進むケース。行政機関同士の争いの場合、この手続きを踏むのが一般的だ。県や防衛局が請求すれば、国・地方係争処理委員会や裁判所など、第三者の判断が示される。第三に、可能性が低いとみられるが、防衛局が県の承認取り消しの取り消しを求める訴訟を起こすケース。この場合、国に県の取り消し処分によって、契約破棄など侵害される「法律上の利益」が存在するかが焦点となる。