【南城】知念漁協や南城市観光協会など13事業者が「ディスカバリー南城」を立ち上げ、約6万人いるという在沖外国人への特産品販売を強化している。フェイスブックでは、英語で情報を提供。キハダマグロやシイラをステーキやハンバーガーにして米軍基地内の祭りで販売し、約30万円を売り上げた。同団体は「夏場の“豊漁貧乏”対策にもつながる。カフェなどの顧客開拓、観光誘客につなげたい」と夢をふくらませている。(又吉健次)

南城市の特産品の販路拡大のため、米軍基地内の催しに出店した「ディスカバリー南城」=6月、宜野湾市内(ディスカバリー南城提供)

キハダマグロやシイラのステーキに、市内のカフェが作ったソースをかけた商品(ディスカバリー南城提供)

南城市の特産品の販路拡大のため、米軍基地内の催しに出店した「ディスカバリー南城」=6月、宜野湾市内(ディスカバリー南城提供) キハダマグロやシイラのステーキに、市内のカフェが作ったソースをかけた商品(ディスカバリー南城提供)

 知念漁協によると、キハダマグロやシイラは夏に多く水揚げする。そのためキハダマグロが1キロ500円ほど、シイラが100円ほどに値崩れし、燃料費やエサ代で赤字になる場合も少なくない。

 同漁協は、低カロリーの魚のステーキが、アメリカ人に人気のある点に注目。漁師の生活の安定を考える漁協と、特産品のアピールを考える市観光協会の考えが一致。市内の飲食店や野菜の販売所などと3月、団体を結成した。

 普天間飛行場であった6月の祭りに初めて出店。市内のカフェが、300グラムの魚のステーキにかけるソース、パンなどを作り、弁当風にして1食1200円で販売したところ好評だった。米軍側からも要望があり、金武町のブルービーチ、読谷村のトリイ通信施設の催しにも参加する。

 加工する魚は、最安値時の2~6倍ほどで漁協が買い取るため、漁師にも魅力的だ。内間学組合長は「商品を通して知念漁協の名前が有名になり、直接買いに来てもらえたらうれしい」と話す。

 フェイスブックは3月に始め、「マンゴーが手ごろな値段で買えます」「台風ですが、ホテルではバーやスパも営業中」などと宣伝。基地内で配られるフリーペーパーにも広告を出し、13事業者をPR。基地内の祭りでは、スイーツなども約20万円販売した。

 事業に参加するカフェの安次富和野店長(39)は「在沖外国人だけでなく、基地内の祭りに来る中部の人への宣伝にもなる。新規顧客を開拓したい」と期待する。

 事務局を担う知念漁協の田中佑佳さん(36)、市観光協会の安次富梨乃さん(34)は「参加業者を増やし、商品の幅を広げたい」「在沖外国人の購買力は大きい。市の魅力を伝え、斎場御嶽などへの誘客にもつなげたい」と話す。