【松田良孝通信員】沖縄県立芸術大学の組踊と琉球舞踊の公演が10月28、29日、新北市の国立台北芸術大学で行われ、組踊「万歳敵討」などを披露した。2回の公演に合わせて400人近くが来場。「文化の集大成だ」といった高い評価や、ゆったりとした所作に注目した感想などがあった。

県立芸大の公演で披露された組踊「万歳敵討」=10月29日、台湾新北市の台北芸術大学

 県立芸大の公演は昨年に続いて2度目。今回は台北芸術大の招きで25人が台湾入りし、比嘉いずみ准教授(琉球舞踊)による「瓦屋」や阿嘉修准教授(組踊)が創作した「豊穣」など5演目も披露した。

 組踊のせりふは、一般の人には難解。公演では演目が始まる前に粗筋を解説した後、県立芸大の長嶺亮子非常勤講師(民族音楽学)と台北芸大の李婧慧(リジンフイ)副教授(同)が作成した中国語の字幕を舞台の進行に合わせて映写していった。

 沖縄の文化にも詳しい台北芸大の趙綺芳(チャオチファン)副教授(舞踏人類学)は「組踊を見た台湾の芸術の専門家は『古典的な型を守っている』と完成度の高さを評価していた。台湾では、伝統的な作品と現代的な作品を組み合わせた活動が少なくないため、古典のスタイルを守っているところが注目されたのではないか」と話した。

 両大学は2011年に姉妹校の提携を結び、研究者や実演者、留学生が交流している。昨年は台北芸大側も沖縄を訪れ、台湾の伝統音楽の一つ、北管を披露している。今回の公演で総監督を務めた久万田晋・県立芸大付属研究所長は「今後も継続的に実施したい」と述べた。