【赤嶺七奈子通信員】ユネスコパリ本部で行われたワールドオーシャンズデイに合わせて、世界中で活躍している彫刻家・美術家の伊東昭義氏の『奇跡の海』展が6月1~12日に開かれた。沖縄を中心に世界各地の海中で撮影された31の作品が展示された。

沖縄を中心に世界各地の海中で撮影された写真展「奇跡の海」=パリ

 ユネスコ政府間内海洋学委員会主催のワールドオーシャンズデイにおいてアーティストが招へいされたのは初めて。色鮮やかな作品の数々は会議に参加した世界各国からの参加者を魅了した。

 きっかけは2012年にポルトドレ水族館で開催した展示会。伊東氏の作品に感動した館長ミッシェル・イニエット氏によってユネスコパリ本部に直接推薦され、今回の展示会へとつながった。

 伊東氏は「もともと写真を撮るなどの考えはなく、たまたま入った沖縄の海を見て色彩に驚き感動し、芸術家の血が騒いで撮るようになった。沖縄の本当の海の姿を誰かに伝えたくて無我夢中で海中を撮り続けたら作品になっていった」と経緯を説明。また「沖縄のおかげで今日がある。沖縄によって僕がつくられ、沖縄を世界に持ってきて、今ついにユネスコまで持ってくることができ大変光栄」と語る。

 さらに「地球温暖化などによる影響などネガティブな状況を伝えるのでなくて、ポジティブに海がいかに美しくきれいなものなのか、視覚からも海の大切さを伝え、意識してもらいたい思いがユネスコ側も一緒だった」と話す。

 伊東氏は、子供たちを中心に作品の貸し出しを無償で行う教育巡回展も実施。今回、パリでも始められることになり、7月には今回とは別の作品20点が寄贈され、日本関係の子供のほか、フランスの子供たちも対象とした施設で巡回する。今回の作品のうち数点はユネスコ、ポルトドレ水族館、日本政府代表部に寄贈される。