沖縄県が2012年度から座間味など5島を対象に実施している「離島生活コスト低減事業」で、本島と比べ4割高だった生活必需品の平均小売価格差は、2割までに縮減した。担当の地域・離島課は12~14年度の実証実施で一定の効果が確認されたことで、来年度から対象離島を増やす方向で調整しており、離島の生活条件の向上を目指す。(大城大輔)

 離島地域の食品などの小売価格は、輸送経費が転嫁されるほか、市場規模が小さいために割高になる仕入値が価格に反映され、住民の生活を圧迫していた。

 事業は生活必需品を輸送する航路事業者に対して輸送経費を補助し、小売価格の低減を促す仕組み。現在、適用しているのは座間味、阿嘉、渡嘉敷、北大東、南大東の各島。補助の対象となるのは食品、衣類・履物、日用品、医薬品・保健医療器具、家庭用電気製品。

 5島の全品目の平均小売価格指数は本島を100とした場合、事業実施前の142から実施後は120・7となり、21・3ポイント縮まった。島別には南大東28・3ポイント、渡嘉敷24・8ポイント、座間味20・6ポイント、北大東18・9ポイント、阿嘉14・1ポイント、それぞれ本島との価格差が縮小した。

 補助対象品目で最も低減効果が表れたのは、飲料や日用雑貨・衣類。座間味島では事業実施前の平均小売価格が、本島より倍近くの8~9割高だったが、事業適用後は、いずれも3割高まで抑えられた。

 本島との価格差が縮小している半面、住民の約6割は価格に「特に変化を感じていない」と実感度は高くない。消費税増税など物価の上昇が影響していると予測され、県は今後、実感度を高めるため、小売店と住民ニーズの共有など相互理解が課題と分析する。

 地域・離島課の田中克尚課長は「生活コストの低減は離島振興の柱。本島との価格差を縮めることで、離島でも住みやすい環境の整備に努めたい」と話した。