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  • 矢野教授「日本では4日に1人、DVによって妻が殺されている」
  • 女性の5人に1人、男性10人に1人がデートDVに。10~20代が多い
  • 携帯電話を勝手に見る精神的暴力や、経済的暴力、性暴力もDV

 ドメスティック・バイオレンス(DV)について学ぶ喜劇&トークセッションが15日、那覇市西の県男女共同参画センターてぃるるで開かれ、学生ら約130人が参加した。2014年、県警に寄せられたDV相談件数は715件で過去最多。識者は「暴力はどんな理由があっても許されない行為」と訴えた。参加者からは「これまでDVとは思っていなかったことが、DVにつながることを知った」との声があった。

「すぐにメール返信しないと彼氏が怒るのもデートDVの一つ」と説明する演芸集団FEC

「愛情と束縛を勘違いしないで」と話す琉球大学大学院法務研究科の矢野恵美教授=那覇市西の県男女共同参画センターてぃるるホール

「すぐにメール返信しないと彼氏が怒るのもデートDVの一つ」と説明する演芸集団FEC 「愛情と束縛を勘違いしないで」と話す琉球大学大学院法務研究科の矢野恵美教授=那覇市西の県男女共同参画センターてぃるるホール

▽「携帯勝手に見る」もダメ

 FECのお笑いユニット「あぎじゃび商店」は、デートDV(交際相手からの被害経験)について笑いを取り入れ、分かりやすく演じた。

 彼氏がいる女子高生のなつきが「LINEで彼にすぐに返信しないと怒られるんだよね。あと携帯を勝手に見られたことがある」「やめてほしいけど、けんかになってしまわないかと心配で言えないし怖い」と商店に集まる近所の人に告白。

 ユタが「デートDVには接近禁止などのDV防止法が適用されない。まずは相手と話し合うことから始め、それでも深刻になった場合は専門の機関に相談して」とアドバイスした。

 続いて琉球大学大学院法務研究科の矢野恵美教授と「あぎじゃび商店」のメンバーがトークした。

 矢野教授は、DVには身体的暴力だけではなく、相手のスマホのチェックや大声で怒鳴るなどの精神的暴力、生活費を渡さなかったり、仕事を辞めさせる経済的暴力、性行為の強要や避妊に協力しない性暴力などがあると説明した。

 DVは、パートナー同士の問題で暴力を受ける側にも非があると思われてきた背景があると指摘。「愛しているから束縛するのだと勘違いし、被害者自身もそう思い込もうとする傾向がある」と述べた。

 加害者は暴力後、極端に優しくなったり暴力をふるったりを繰り返す。そして次第にエスカレートしていくと指摘。「日本では4日に1人、DVによって妻が殺害されている」と強調した。

 デートDVについて「女性5人に1人、男性10人に1人が被害に遭っている。被害者は10~20代に多い。男性の被害者もいる。特に男性は相談しない場合が多いので深刻」とした。

 インターネットの普及で、交際相手と別れた腹いせに、相手の裸の写真をネット上に載せるリベンジポルノ被害も増えていると指摘。矢野教授は「一度配信されると全てを回収することは困難。万が一流出してしまった場合は、プロバイダーや警察に報告して削除させて」と呼び掛けた。