米空軍は7日、今月から米軍嘉手納基地に暫定配備している最新鋭ステルス戦闘機F35Aを報道陣に公開した。最新鋭機をメディアに公開するのは2009年のF22A以来で異例。地元から配備への反発が上がる中、丁寧な姿勢を示すことで円滑な運用を図りたい狙いがあるとみられる。

F35Aの前で報道陣の質問に答えるジェイソン・ルーシュオフ大佐(中央)とマイケル・マイルズ大佐(左)=7日、米軍嘉手納基地

 部隊を指揮するヒル空軍基地(米ユタ州)の第388戦闘航空団運用群のジェイソン・ルーシュオフ大佐は、騒音防止協定で飛行が制限されている深夜、早朝の訓練に関し「(われわれを指揮する)嘉手納の18航空団が訓練をすれば可能性はある」と述べ、早朝、夜間の飛行の可能性に言及した。

 一方、「安全面にはとても配慮している」と述べ、18航空団のルールにのっとった運用をすると強調。「騒音被害も意識している」と語り、地元への配慮をのぞかせた。

 配備理由に関しては「日本や同盟国を守るためで、北朝鮮情勢が騒がれる以前から計画されていた」とした上で、自衛隊との相互運用性を高める狙いも明かした。ただ、現段階では共同訓練などの計画はないという。

 また、ルーシュオフ大佐は、この日午前、8機が本島東約160キロまで飛行し、訓練区域を確認したことなど、通常は明かさない運用面まで踏み込んで説明した。ヒル空軍基地のドノバン・ポッター広報官は「地元のパートナーになり、友人関係を築くのがゴールだ」と語り、報道陣への公開は地元の理解を得るためだとの認識を示した。

 【ことば】F35 レーダーに探知されにくい高度なステルス性能を持つ最新鋭戦闘機。それぞれ特徴が異なるA(空軍)、B(海兵隊)、C(海軍)の3タイプあり、今回配備されたAは通常の離着陸をすることから「基本型」とされる。

 Bは、AV8ハリアー垂直離着陸機の後継機で、短距離離陸や垂直着陸が可能。Cは空母艦載型。米軍によると、Aは1機で約100億円。既にBは米軍岩国基地に配備されており、今年6月には訓練で嘉手納基地へ飛来し、騒音が激化した。航空自衛隊も導入を決めている。