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  • 2015年版防衛白書は辺野古移設の正当性を強調した
  • 沖縄側の反発や国と県の意見の相違への記述はない
  • 埋め立て承認に至るまでの手続きの詳細を列挙した

 【東京】政府は21日の閣議で、2015年版の防衛白書を了承した。米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐる埋め立て承認手続きについて「十分に時間をかけ手続きを踏んできた」と政府側の正当性を強調した。一方、翁長雄志知事をはじめ沖縄に強い新基地建設反対の声があることや、基地問題をめぐる国側と県側の意見の相違についての記述はなかった。

 翁長知事は第三者委員会の「手続きに瑕疵(かし)あり」との報告を受け、早ければ8月にも承認を取り消す見通しで、県側を強くけん制した形だ。

 中谷元・防衛相は21日の会見で、沖縄側の記述がないことを問われ、翁長氏の作業停止指示を不服として農水相へ無効を求める審査請求が「結論に達していない」ことを理由に挙げた。

 白書では、承認に至るまでの手続きの詳細を列挙した。環境影響評価では「知事から6度にわたり計1561件の意見を受け内容に反映」、公有水面埋立承認願書も「知事からの計260問の質問に適切に回答した」と防衛側の対応を詳しく説明した。

 昨年は白書の中面に掲載した沖縄の地政学的位置と在沖米海兵隊の意義を記した地図をことしは巻頭に掲載し、「沖縄の戦略的重要性」を強調。辺野古移設方針を確認したことし4月の日米首脳会談、日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)の内容も記述し、「辺野古が唯一の解決策」と政府の説明を盛り込んだ。

 また、辺野古新基地について(1)移設先に移るのはオスプレイなどの運用機能だけ(2)埋め立て面積は普天間の3分の1以下で滑走路も短縮(3)全世帯で騒音値が環境基準を満たす-点を新たに記述。「単純に普天間飛行場を移設するものではなく、沖縄の負担軽減に十分資する」との政府見解を掲載し、新基地受け入れへの理解を求めた。