集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案が衆院を通過し、参院での審議が始まるのを前に、沖縄タイムスは22日までに、県内41市町村長に法案に対する賛否などを聞くアンケートを実施した。法案に反対が20人(48・8%)で最も多く、賛成は1人(桑江朝千夫沖縄市長)だった。歴代政権が憲法9条の下で禁じてきた集団的自衛権の行使には「憲法違反だ」とする回答が19人(46・3%)で、「憲法違反に当たらない」の1人(比屋根方次八重瀬町長)を大きく上回った。

 法案に反対の理由では「解釈、運用次第では他国の戦争に巻き込まれる可能性を否定できない」(當山宏嘉手納町長)、「立憲主義に反する」(稲嶺進名護市長)、「平和憲法の根底を揺るがす」(城間幹子那覇市長)といった戦後70年間守り続けてきた「平和国家」の岐路に危機感を抱く声が上がった。

 安倍晋三首相ら政府、与党は今国会中の9月中旬までの成立を狙うが、日本の安保政策の大転換となるだけに、多くの米軍や自衛隊の基地を抱える県内からは、反対や慎重な意見が相次いでいる。

 全国的な世論調査でも今国会での成立に7~8割が否定的な見方を示す中、県内市町村長も今国会での成立に反対が25人(61・0%)、賛成が1人(桑江沖縄市長)、どちらとも言えないが6人(14・6%)だった。

 法案成立によって沖縄の基地が標的になる可能性には「リスクが高まる」が17人(41・5%)、「今と変わらない」が6人(14・6%)で有事の際の懸念が高まる結果となった。

 衆院本会議の採決では多くの野党議員が退席や欠席した状況となり、「国会審議が尽くされたと思うか」との質問には「審議は尽くされていない」が26人(63・4%)に上った。説明不足との指摘が多い。「十分審議された」は1人(宮里哲座間味村長)にとどまった。

 41市町村のうち、佐喜真淳宜野湾市長、中山義隆石垣市長、宜保晴毅豊見城市長、下地敏彦宮古島市長、古謝景春南城市長、伊集盛久東村長、島袋秀幸伊江村長の7人は、全設問に回答しなかった。