不倫疑惑が報じられ、離党の引き金となった男性弁護士を政策顧問にする。山尾志桜里衆院議員(無所属)の意向が、テレビのワイドショーなどで取り上げられている

▼なぜ顧問に据えるのか、やはり不倫関係にあったのではないか。圧倒的に批判的な声が多いように思う。山尾氏は神奈川新聞の連載「時代の正体」でロングインタビューに応じ、その訳を詳細に語っている

▼「むき出しの好奇心に屈しない」。公私を線引きし、政策や政治哲学の問いならいいが、私生活は別。「記者会見で『男女の関係はない』と答えたが、答える必要さえなかったと今は思う」。顧問登用は、議員の仕事を全うするために不可欠というのが理由だ

▼政治家が問われるべきは、いったい何か。一義的には政策論だろうが、信用するに足る人物か、有権者は見定めたい。「むき出し」かどうかはともかく、公人に「好奇心」を持つのは自然なことだ

▼一方、山尾氏はこうも語る。「『いまお子さんを誰が見ていますか』。男性議員はそんなこと聞かれるだろうか」。働く女性に家事や育児への関わりを問う社会の視線。公の仕事だけで評価されたいと考える動機はそこにもある

▼清廉潔白さと仕事に向き合う真摯(しんし)な姿勢。有権者が政治家に求めているものは、私たち自身が日々問われていることでもある。(西江昭吾)