米海兵隊輸送機MV22オスプレイの10万時間当たりの重大事故(クラスA)の発生率が9月末時点で3・27となったと、防衛省が発表した。クラスAには、死亡事故や被害総額が200万ドル以上となる事故が分類される。

 海兵隊全機の事故率は2・72で、オスプレイの数値が大きく上回った。2012年に米軍普天間飛行場へ配備する際、政府は事故率が1・93で海兵隊全機の平均を下回ると安全性を強調した。今回の事故率はその数値の約1・7倍に増えており、「安全」の根拠は崩れたことを意味する。

 事故率の算定の起点は03年10月からで、ことし9月末までにオスプレイのクラスA事故は10件発生した。そのうち3件はこの1年内に起こっており、事故率が上昇する要因となった。

 昨年12月、普天間所属のオスプレイが名護市の海岸に墜落し、米兵2人が負傷した。ことし8月には、また普天間のオスプレイがオーストラリア沖で墜落、3人が亡くなった。9月にはシリアで過激派組織「イスラム国」の掃討任務に当たっていたオスプレイが墜落、2人が負傷した。

 事故率を引き上げた墜落のうち2件が普天間所属機の事故であり、クラスA以外でも伊江島補助飛行場、奄美、大分、石垣と県内外の空港で緊急着陸が相次いでいる。

 墜落やトラブルの頻度は異常としか言いようがない。住宅がひしめく沖縄で、このままオスプレイの運用が続けば、いつ住宅地に落ちてもおかしくないと、住民が不安を強めるのは当然である。

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 政府は毎年、米側から米会計年度末の9月末時点で、事故率の情報提供を受けている。12年9月末では1・65、13年は2・61、14年2・12、15年2・64、16年は2・62で、17年は配備から5年で、過去最悪の数値となった。

 航空機は一般的に、運用開始から早い時期の事故率は高くなる傾向があるが、飛行時間の増加に伴い低減する。事故原因となるさまざまな要因が取り除かれるからだが、その後は老朽化によって再び事故率が上がるとされる。

 普天間配備前と比べ、事故率が約2倍に増えているオスプレイが欠陥機との疑念は深まるばかりだ。普天間配備を直前まで隠した上、当時の事故率を示し安全と説いてきた政府は、「事故率だけで安全性を評価するのは適当ではない」という。事故率などが示す現実を前に、政府は「安全な機体」と主張するなら、その根拠を示すべきである。

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 6日の日米首脳会談で、両首脳は、沖縄の負担軽減のために在日米軍再編を進めることを確認したという。

 言葉とは裏腹に、沖縄では負担軽減の実感はない。オスプレイへの不安は強まり、米軍嘉手納基地は外来機の「拠点」と化して、騒音被害が深刻になっている。地元が反対するパラシュート降下訓練はことし少なくとも9回を数えた。米軍再編では、県民の意向を無視して、辺野古新基地建設が強行されている。

 負担軽減につながらない現在の日米の方針は、見直されるべきである。