プライバシーのない社会。町中に監視カメラが設置されても、犯罪の摘発に役立つのであって公明正大な自分には何の不都合もないと、この映画を観終わった後でもあなたは言えるだろうか。

「サークル」

 誰もが憧れるSNS企業「サークル」に入社したメイ。ある出来事により、メイはサークルの新しいサービスの実験モデルに抜てきされる。社が唱える「隠し事は罪だ、全てをさらけ出せば世界はもっとよくなる」を実証するため、メイの24時間はネット上に公開される。

 正論を纏(まと)いながら勢力を増す圧倒的な「正義の渦」に飲み込まれそうになる。だが映画の不協和音は「自分で考える事を止めるな」と静かに警鐘を鳴らす。コントロールできているつもりの人間が一番怖いのかもしれない。(スターシアターズ・榮慶子)

◇シネマQできょうから上映予定