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  • 辺野古新基地建設で、沖縄防衛局が護岸の設計図を県に提出した
  • 埋め立ての前提となるボーリング調査は完了していない
  • 県と協議を進めて本体工事を急ぎ、不調でも工事は強硬する構え

 【東京】沖縄防衛局は24日、名護市辺野古の新基地建設の本体工事に着手するため、キャンプ・シュワブの海域に設置する護岸の設計図を県に提出した。埋め立ての前提となるボーリング調査は完了していないが、調査を終えた部分から先行して協議に入ることで、早期に本体工事に着手したい狙いがある。防衛省は県と丁寧な協議を行うとするが、不調に終わった場合でも工事を強行する構えだ。

沖縄防衛局が県と実施計画の協議を始めた工作物

 提出したのは建造を計画する22の護岸のうちボーリング調査を終えた12の護岸の設計図と、環境保全対策をまとめた協議書の計43枚。県は出張で不在の翁長雄志知事らとの相談が必要だとして受理していない。

 防衛省は県との協議を経て12カ所の護岸工事に先行して着手する可能性を示唆している。全体の調査が終わらない段階で本体工事に向けた設計図を提出する防衛省の姿勢に批判が集まりそうだ。

 2013年に仲井真弘多知事(当時)が埋め立てを承認した際、「留意事項」として本体工事着手前に政府と県で実施設計に関する事前協議を行うことを盛り込んでいた。防衛省はこの日の書類提出をもって「協議を開始した」との認識を示している。8月14日を期限に県からの質問を受け付けるとしている。

 12カ所の護岸設計図は埋め立て承認申請時に防衛省が提出した設計図と同一のもので、同省幹部は「一度承認してもらった設計図であり、不許可や不承認となる要素はない」と県を強くけん制。残りの10カ所の護岸の設計図はボーリング調査を終え次第提出するとしている。

 中谷元・防衛相は防衛省で記者団に「ボーリング調査の結果を反映した実施設計がまとまった。代替施設の本体工事に速やかに着手したい」と述べ、従来から主張している「夏ごろ」の工事着手を目指す考えを重ねて強調した。防衛省によると、ボーリング調査は24カ所のうち19カ所で終えているが、台風などの影響で未着手3カ所を含む5カ所で未了。本体工事着手に向け、作業を加速する考えだ。