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  • 辺野古新基地建設で、県と本部町が石材運搬での港の使用を許可した
  • 県は行政として認めざるを得ない立場だが、民意が離れないか苦心
  • 妨害行為による遅れを懸念する防衛局は、ほかの港も使えるか検討

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、県と本部町は護岸建設用石材の海上運搬を請け負った業者に対し、奥港(国頭村)と本部港を使うことを許可した。業者は近く、海上からの搬入を始める方針だ。翁長雄志知事が「あらゆる手段で建設を阻止する」と強調している中での許可に、「辺野古反対」を掲げる市民からは「逆行している」と反発の声が強まっている。一方の沖縄防衛局は、奥港や本部港以外にも複数の港が使用できないか検討を進めている。(政経部・大野亨恭、比嘉桃乃)

石材運搬業者が利用する予定の港

(資料写真)本部港

石材運搬業者が利用する予定の港 (資料写真)本部港

 奥港の岸壁と港湾施設用地の使用許可は県が9月上旬に、県から本部港の管理の移譲を受けている本部町は、塩川地区の荷さばき施設の使用許可を10月に出した。県は許可した理由について「港湾関連法に基づいて審査した結果、許可せざるを得なかった」とする。県によると、船を停泊させるため、中城湾港の岸壁の使用許可申請もあがっているという。

 ある県幹部は「行政として使用を許可するのは認めざるを得ない」と苦しい胸の内を明かす。一方、「辺野古反対の方針をぶらさずに訴え続けることで、民意が離れないことを信じるだけだ」と語った。

 防衛局が複数の港の使用を検討しているのは、反対する市民らの「妨害行為」を懸念しているためだ。防衛省関係者は「市民らが港に押し寄せ、一時的にでも使用できなくなれば、その分工事が遅れる。複数の港を準備すれば、市民らを散らすことができる」と狙いを語る。

 防衛局は、埋め立てに使用する岩石を運び出す採石場も本部町や国頭村など複数の場所を確保。その理由の一つも「市民らの妨害行為を避けるため」(防衛省関係者)だという。

 防衛局は市民らのキャンプ・シュワブゲート前での抗議行動により工事の遅れを余儀なくされており、今後、大量の資材を円滑に運び入れるために大浦湾の「K9」護岸に船を係留させて海上から搬入する計画だ。関係者は「工事の遅れを取り戻すためにも、万全の態勢で臨む」と話した。