小学生の時「お小遣い帳」を付けていた。もらったお金と使ったお金、それぞれの内容を記録するノートで、いわば子ども版出納帳だ。「お金は大切なもの。無駄遣いはいけない」という単純だが、お金との基本的な関わり方が学べる

▼社会人ともなれば、お金の扱いにはさらに慎重さが求められる。会社員なら、仕事で使う経費は自分のものではなく会社のお金だから、領収書をもらってきちんと精算する。それが常識

▼と思ったら、そうではない組織もあるようだ。会計検査院が官庁などを対象に調べた2016年度決算報告で税金の無駄遣いが公表された

▼中でも厳しい指摘を受けたのは厚生労働省の戦没者遺骨収集事業で、6年間に領収書の額面が約879万円も水増しされていた。関わった職員は32人いて、業者に水増し領収書を書かせていたというからあきれる

▼経費の扱い方も雑で、ある職員は1282万円相当ものドルの現金を、海外で事業を行っていた特定法人に領収書なしで支払っていた。税金が不適切なやり方で支出されることに、納税者はもっと怒っていい

▼「税」という字は「稲」を示すのぎへんと「はぎとる」ことを意味するつくりでできている。貴重な税を湯水のように使われたのではたまらない。「お小遣い帳」ならぬ「税金使用帳」でも付けてもらってはいかがだろう。(玉城淳)