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  • 米国務省14年度の世界の人権報告書で在沖米軍への言及がなかった
  • 女性や児童への差別・虐待・暴力やヘイトスピーチの記述はあった
  • 沖縄では米軍基地の人権侵害を国際機関に訴える動きが起きている

 【平安名純代・米国特約記者】米国務省が6月末に公表した2014年度の世界各国の人権状況に関する年次報告書で、在沖米軍の活動に伴う県民への人権侵害などに関する言及がないことが23日までに分かった。

 沖縄に関する記述は、日本国内の先住民の項目のみで「日本政府は琉球を先住民族とは認めていないものの、独自の文化や歴史は認識し、伝統を尊重し、保存に努めた」と記述している。

 同報告書は世界における人権侵害などの被害状況を同省が国別にまとめたもので毎年公表されている。

 今年は、「イスラム国」(IS)など過激派組織による人権侵害を強調。日本については、職場でのセクハラの横行や妊娠・出産を機に嫌がらせや差別を受けるマタハラの増加、児童虐待の報告増や女性への家庭内暴力などについて指摘。在日韓国人や朝鮮人に対するヘイトスピーチなどについても言及した。

 県内では在沖米軍基地による人権侵害を国際機関に訴えようとの機運が高まっており、翁長雄志知事も9月に国連本部で沖縄の基地問題について訴える可能性を模索している。

 今年4月には名護市議会が米軍基地集中と新基地建設強行による県民の人権侵害・差別の調査を求める決議を国連人権高等弁務官に送付。「島ぐるみの会議」の国連部会長を務める島袋純琉球大教授はジュネーブで国連代表部担当者と面談し、新基地建設が沖縄の自己決定権と土地権利、環境権、女性の権利、表現の自由を侵害していると訴えた。