沖縄県内大手の産業廃棄物処理業者「倉敷環境」(沖縄市池原)がごみを不法投棄した疑いがある問題で、同社と同じ住所に新たな産廃業者「倉敷」が今年8月、設立されたことが12日、分かった。関係者によると倉敷は9月、県に対し、倉敷環境が所有する焼却炉などを借り受けるための許可申請を出した。倉敷環境の南裕次社長は本紙の取材に「仮に営業できなくなれば倒産となり社員は失業してしまう。業務を続けるために設立した」と話している。(中部報道部・比嘉太一、社会部・伊藤和行、篠原知恵)

倉敷環境が積み上げたごみ山。左側の緑地も以前はごみ山だった=8月31日、沖縄市池原(小型無人機から)

 倉敷環境については県が月内にも、不法投棄の疑いがあるとして廃棄物処理法に基づいて産業廃棄物処分業などの許可取り消しに踏み切る考えで、新会社が施設や業務を継ぐ形での営業を県が認めるかどうか、判断が注目される。

 登記簿によると、倉敷は8月24日に設立。本店住所は倉敷環境と同じ同市池原で、設立目的も一般廃棄物と産業廃棄物の運搬・処分などと全て同一となっている。資本金は100万円で、代表取締役社長に倉敷環境の南社長の兄・南秀樹氏が就く。

 県は9月20日に申請を受理し、内容審査を進めている。月内にも結論を出すとみられる。

 新たな許可申請ではなく、借り受け申請のため、利害関係者や地域住民に意見を聴くなどの手続きはしないという。 

 倉敷環境によると、許可が下りた場合は、倉敷環境が約60億円で整備した新焼却炉やプラスチックなどのごみを細かく砕く破砕施設などの全施設を倉敷が借り受け、従業員90人の雇用も継続する考えだという。容量を超えて高さ約30メートルまで積み上げられた「ごみ山」についても処理に当たるという。

 倉敷環境は2000年、不法投棄事件を起こした南商会から施設を継承して操業を開始。ごみ山には南商会時代からの廃棄物も含まれているとみられる。