24日から丸1日、台風12号の暴風域に巻き込まれた大東島地方では、定期船の欠航などで食料品が不足しているほか、サトウキビがなぎ倒されるなど農作物への被害も出た。また、20日~21日の豪雨の影響で本島各地で土砂崩れなどの被害が出たため、各機関が台風に伴う大雨を警戒。国頭村など一部地域で道路冠水があったが、午後11時現在、警察などに大きな被害の情報は入っていない。

大雨で排水溝からあふれ出る雨水で冠水した道路=25日午後3時50分、国頭村安田

強風で県道183号になぎ倒されたモクマオウの枝=25日午前9時56分、南大東村池之沢(東和明通信員撮影)

大雨で排水溝からあふれ出る雨水で冠水した道路=25日午後3時50分、国頭村安田 強風で県道183号になぎ倒されたモクマオウの枝=25日午前9時56分、南大東村池之沢(東和明通信員撮影)

■キビ倒れ肩落とす農家 南・北大東

 【南・北大東】台風12号による暴風警報の発令中だった25日午前、南大東村では村高齢者生活福祉センターなどに7人が避難、村南区では住宅のトタン屋根が外れるなどの被害があった。北大東では公共施設や民宿に計8人が避難した。両村とも警報が解除になった正午から午後4時までに、避難していた全員が帰宅した。

 両村ともけが人などの被害はなかった。南大東村役場によると、明け方の午前5~6時にかけて最も強い風が吹きつけ、約100世帯が停電したが午前中には復旧。午後1時ごろには商店も営業を開始した。

 北大東村も午前10時ごろには停電が復旧した。午前11時半ごろから、村保健福祉センターなどに避難していた8人が帰宅を始めた。

 両村とも強風により、サトウキビが一部なぎ倒されるなどの被害が出た。北大東村の農家、上間正巳さん(54)は「先週、久しぶりにまとまった雨が降り、来年の収穫に期待していたが、台風で1割ほどがやられてしまった。残念だ」と肩を落とした。

■土砂崩れ 通行止め続く 東村

 暴風域に巻き込まれた本島北部では25日、沖縄気象台が大雨・洪水警報を発令し、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に警戒を呼び掛けた。

 台風に伴う豪雨に見舞われた国頭村奥では、午後3時59分までの1時間に68・5ミリの非常に激しい雨を観測。

 同村安田の道路では、付近の畑から大量の赤土が流れ出したほか、排水溝から噴き出した雨水が道路に流れ込むなどの道路冠水も見られた。沖縄総合事務局は、大雨による被害を防ぐため、辺野喜ダムで河川の水位を下げる洪水調節を行った。

 20日の記録的豪雨で、土砂崩れがあった東村平良の国道331号では、台風の接近などで土砂の撤去作業が進められず、多くの土砂が残されたままで全面通行止めが続いている。

 また、路線バスの北部8路線が25日正午の出発便から運休し、住民生活に影響が出た。