戦没者の慰霊のため、フィリピン・ミンダナオ島ダバオを訪れている「第51回ダバオ慰霊と交流の旅」(主催・沖縄県ダバオ会)の墓参団は26日、旧日本人ミンタル墓地「沖縄の塔」で法要慰霊追悼式を開いた。ダバオで生まれ育った人やその家族ら56人が、太平洋戦争で亡くなった人たちに祈りをささげた。

「沖縄の塔」に手を合わせる参列者=26日、フィリピン・ミンダナオ島ダバオ(沖縄ツーリスト提供)

 ダバオには1903年に沖縄から開拓移民として入植し、最盛期には1万人以上の沖縄県民が住んだとされる。太平洋戦争では約2万人の日本人が命を落とした。

 ダバオでの戦闘からことしで70年。追悼式で県ダバオ会の山入端嘉弘会長(79)は開拓の歴史や戦時中の状況に触れ、「当時の様子は悪夢のようで、頭から拭い去れない。平和の尊さを身をもって知った」と振り返った。「亡くなった人たちに代わり、生き残った私たちはこれからも故郷ダバオの地を訪れ続ける」と墓前に誓った。

 一行は「ダバオ墓地鎮魂の碑」や「ダリアオン収容所・戦没者供養之塔」「平和友好記念碑・納骨堂」でもお菓子や飲み物を供え、手を合わせた。山田春子さん(80)は父がダバオで現地召集され、母は病気で、妹と弟は日本に戻ってから栄養失調で亡くなった。戦後は弟妹の遺骨を探して県外を回った。「私の家族が住んでいた所を見てほしい」と義娘の和美さん(50)と孫の義之進さん(15)と参加した。和美さんは「初めて来ましたよ、と。子どもたちにちゃんと平和を継承していくと誓った」と話した。