2017年(平成29年) 11月18日

大弦小弦

[大弦小弦]北谷町砂辺の沖縄ワールドリングボクシングジム会長…

 北谷町砂辺の沖縄ワールドリングボクシングジム会長・中真茂さんが7日、心筋梗塞で急逝した。65歳。元東洋太平洋王者の仲里繁さん(45)を育て、世界戦を3度手掛けるなど、地方ジムとは思えない一時代を築いた

 ▼それでも地方ジムの経営は厳しいのが世の常で、勢いは続かない。同ジムからデビューした翁長吾央選手(37)は2008年、試合の少なさを理由に横浜市の大手・大橋ジムに移籍。師弟は絶縁した

 ▼だが日本王座挑戦に失敗し、翁長選手はジム内の出世コースから脱落。失意の中で12年に帰郷し、中真さんを訪ねると「ここで練習したらいいよ」

 ▼師弟復活の理由を聞いたことがある。「吾央のフォームがばらばらだった。かわいそうに思えてね」。以後、翁長選手の試合は大橋ジム所属でありながらセコンドには中真さんが就いた。翁長選手は「本当に懐が深い人だった」と感謝する

 ▼通夜で自宅に行くと、たくさんの犬が家中を走り回っていた。妻昭子さん(64)は「捨て犬を見ると『かわいそうだ』と拾ってきて…」

 ▼亡くなる前日、興南高でボクシングを教えてくれた闘病中の金城眞吉さん(73)を見舞っていた。元プロで、ジムを継ぐ息子の光石さん(36)が父のスマートフォンを調べると、金城さんとのツーショット写真が。ひげもじゃの、人懐こい笑顔はもう見られない。(磯野直)

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