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  • 沖縄県は防衛局の辺野古関連の協議書を受理した上で取り下げか
  • 協議書は、辺野古工事の実施設計と環境保全対策
  • 十分な内容ではなく県は防衛局が協議を始めうとする姿勢を問題視

 名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が提出した埋め立て本体工事の実施設計と環境保全対策に関する協議書について、県は受理した上で、防衛局に取り下げを求めることを視野に調整していることが28日分かった。翁長雄志知事が29日朝にも判断する。実施設計がまとまっていないにもかかわらず、防衛局が一部の協議を始めようとしていることを問題視。実施設計の全体が分からなければ、環境保全対策も不完全な状態であることから「協議に入ることはできない」と主張する可能性がある。

名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部

 実施設計と環境保全対策の協議は、2013年12月に仲井真弘多前知事が埋め立てを承認する際の条件とした留意事項だ。新基地建設に反対する翁長知事はその承認の「取り消し」に向けた作業を進めている。

 前知事時代の留意事項とはいえ、承認を前提とした協議を始めることは、翁長知事が形式上、承認自体を受け入れたと捉えられかねない。そのため協議書の取り下げを要求することで、立場を明確にする狙いがあるとみられる。

 特に、留意事項の中で環境保全対策については「実施設計に基づき、環境監視調査と事後調査などを詳細検討し、県と協議を行うこと」と明記している。県には、環境保全対策は、実施設計の全容が分からなければ整わず、現時点で協議に入ることはできないという見方がある。

 辺野古新基地建設で、防衛局は海上ボーリング調査の全24地点のうち、5地点で調査を終えておらず、それに伴う実施設計がまとまっていない。辺野古沿岸の護岸に関しては構造物22件のうち、ボーリング調査を終えた地点の12件の設計図だけを24日に提出した。

 防衛省は「協議書を提出し、受け取ってもらった。協議を開始したと理解している」との認識を示した。

 一方、県は24日に翁長知事と安慶田光男副知事が県外出張中だったことから、受理するか、どうかの判断を保留。弁護士に行政手続法に基づく取り扱いを相談し、一度受理した上で、協議書の取り下げを求める方法を検討している。