【東京】翁長雄志知事は29日、朝日新聞主催のシンポジウムで、名護市辺野古の新基地建設の埋め立て承認手続きに法的な瑕疵(かし)があるとした第三者委員会の報告について「辺野古に基地は絶対に造らせないとの視点から(報告を)認識すべきだ」と述べ、瑕疵があるとした第三者委の結論の正当性を強調した。講演後、本紙などの取材に応じ、「法律論から言うと取り消しは合法的にやれる」と述べ、近く承認を取り消す意向を示した。

基地問題などで発言する翁長雄志知事(左から2人目)=29日午後7時43分、東京都中央区(朝日新聞社提供)

 シンポで翁長氏は、嘉手納基地への統合案や下地島空港使用案は「論理として成り立たない」と明確に否定。戦後70年を経ても沖縄に過重な米軍基地がある現状について「日本政治の堕落だ。沖縄に安易に基地を押し付けたが故に国民全体で日本の国を守る気概がない」と述べ、安全保障を沖縄に押し付けている現状を批判した。

 日本総合研究所理事長の寺島実郎氏は在日米軍全体の見直しに言及。「日本の全米軍施設をテーブルに載せ見つめ直すプロセスが重要だ」と述べ、全体解の中で辺野古問題を再考すべきだと強調した。

 元防衛大教授で東京財団上席研究員の山口昇氏は、米海兵隊について「火消しをする消防署のような機能であり、抑止力ではない」と指摘。作家の佐藤優氏は復帰後、沖縄に米軍基地が集中する現状を「構造的差別だ」と糾弾した。